尊敬語(敬語の基本)

尊敬語は、尊敬の対象となる人の行為・ものごと・状態などについて、その人物(行為者)を立てて述べて、敬意を表します。

敬語の中では、もっとも敬語らしい敬語といえます。

一番重要な、覚えなくてはならない敬語です。



「部長が、書類を渡した
 ⇒「部長が、書類をお渡しになった
解説
 「部長」という行為者が、書類を「渡した」という行為に対しての敬語⇒「お渡しになった」

「社長も見たそうだ」
 ⇒「社長もご覧になったそうだ」


上記の例では、尊敬語である「お渡しになる」「ご覧になる」を使って、それぞれ「社長」「部長」に敬意をあらわしています。

尊敬語には、付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。

いらっしゃる」は、相手側の行為についての尊敬語です。
応用範囲の広い言葉で、敬語の基本中の基本ともいえます。

「居る」という意味で使えば「課長は席にいらっしゃる」、「来る」という意味で使えば「こちらにいらっしゃいませんか」、状態を表す「ある」という意味で使えば「とても聞き上手でいらっしゃる」というように、広範囲に使えるとても便利な言葉です。

「いらっしゃる」と同様に「おいでになる」も同じような言葉ですが、これらの言葉がより丁寧になると、「まいる」「うかがう」になります。
「まいる」は「行く」「来る」、「うかがう」は「行く」だけに使います。

「うかがう」は「まいる」よりも丁寧な言い回しなので、これも敬語の基本の言葉といえます。


尊敬語や謙譲語の「お」と「ご」は、どちらをつけたらよいのか迷うことがあります。

一般的な付け方は、「お」は訓読みの言葉に、「ご」は音読みの言葉に付けられます。

ただし、「お電話」「ごゆっくり」などの例外もあります。

また、「お返事」と「ご返事」「お名刺」と「ご名刺」のように、どちらもよく使われる言葉もあります。


「お」が付く言葉

お名前、お住まい、お知らせ、お食事、お品、お勤め、お話、お招き、お気持ち

「ご」が付く言葉

ご氏名、ご住所、ご通知、ご進物、ご勤務、ご講演、ご招待、ご感想
敬語が難しく感じられる最も大きな要因は、尊敬語と謙譲語の区別のつけにくさです。

とくに、尊敬語の「お〜になる、ご〜になる」と「お〜する、ご〜する」はよく似ていて誤りやすもののひとつです。

この2つの見分け方のコツは、「なる」と「する」の違いを見きわめることです。

「なる」は、ひとりでにその状態に変わることを言います。

例えば、「夜が明けて朝になる」や「雪が溶けて川になる」というような、人の力の及ばない、大きな力による変化をさします。

一方、「する」は、人の動作を表しています。

尊敬語では、相手の動作や持ち物を「素晴らしいもの」として表現します。

つまり、相手の行為は、人が「する」ではなくて、大いなる力で「なる」と表されるのです。


相手が、お話になる。⇒ 尊敬語

自分が、お話しする。⇒ 謙譲語

この2つの違いを覚えておけば、尊敬語と謙譲語の見きわめがつけられるようになります。

尊敬語には、付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。

付け足し型は、ふつうのことばに、「〜れる」や「〜される」などのことばを付け足してつくるパターンの尊敬語です。

〜れる、〜られる

書く、歩く、来るなどの動詞につけて、軽めの敬意をあらわします。


「先生の書かれる字は、すごくきれいだ」
「社長は今夜、8時に来られるそうです」


〜れる、の使い方の間違い例

「明日は、お一人で来られますか?」→×(可能かどうかを聞く時に用いる)
「明日は、お一人でいらっしゃいますか?」→○(尊敬語になっている)

来られるは、一人で来ることが出来るかどうかを問う時に使う「可能」の意味にとられかねないので、他の付けたし型をつかう。

〜られる、の使い方の間違い例

「答えのわかられた方は、挙手してください」
「答えのおわかりになった方は、挙手してください」

「わかる」「できる」などには、ふつう、〜れる、〜られる、はつけない。


その他には
 
〜される             敬意小
お〜になる、ご〜になる    敬意中
お〜なさる、ご〜なさる    敬意中
お〜くださる、ご〜くださる  敬意大

などがあります。




尊敬語には、付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。

言い換え型は、特定の決まったことばをもつ尊敬語です。

言う、見る、る、など、基本的な動作をあらわすことばに多くみられます。


よく使われる言い換え型の例

普段の言い回し 言い換え型の尊敬語
 する  される、なさる
 いる、行く、来る  いらっしゃる、おいでになる
 行く、来る  お越しになる
 食べる、飲む  召し上がる
 見る、〜してみる  ご覧になる
 言う  おっしゃる
 知っている  ご存知


◎使える!フレーズ集◎
【常套句】 じょうとうく
同じような場面で決まって用いられる文句。
決まり文句。
常套語とも言う。

言いにくいときの常套句≫

断りたい時の常套句≫


【社交辞令】 しゃこうじれい
世間づきあいを円滑にするために用いる、儀礼的なほめ言葉やあいさつ。
内実の伴わない空々しい言葉。
外交辞令とも言う。
「どうせ、社交辞令でしょ!」などと、悪く捉えることも多いが、ビジネスにおいては重要な要素のひとつでもある。

会った時には…≫

別れ際には…≫


【慣用句】  かんようく
二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表すもの。
「油を売る」「あごを出す」の類。
イディオム。慣用語。

慣用句間違い探し≫
QRコード
QRコード