正しい日本語はどっち?


どちらが正しい言い回し?


1.本社ビルが完成しだい移転いたします。

2.本社ビルが完成ししだい移転いたします。


「〜しだい」の前に「し」が付くのか付かないのかなのですが、「そのことが終わるとすぐ」という意味で使う場合は、動詞の連用形につくので、「〜ししだい」と言います。
したがって、2の「完成ししだい」が正解です。

「し」が重なるため発音しにくいので、分かっていても省略してしまう人もいます。
ただし、文章は後々まで残りますから、省略しないように気をつけましょう。

このほかの使い方としては、「完了ししだい」「到着ししだい」「終了ししだい」などがあります。
正しい言い方を覚えておきたいものです。



どちらが正しい言い回し?


1.彼女は誰にでも愛想をふりまいている。

2.彼女は誰にでも愛嬌をふりまいている。


正しくは2の「愛嬌をふりまく」で、「愛想をふりまく」という言い方はありません。

いつもニコニコと笑顔で挨拶したり、話しかけたりする人は「愛想がいい人」といわれます。
「愛想」とは「いつもにこやかに対応し、人付き合いがよい様子」のことで、他には「愛想笑い」や「愛想をつかす」などとも使います。

「愛嬌」もよく似た意味合いがありますが、「好感をもよおさせる柔らかな様子、ニコニコした愛らしさ」という意味があり、どちらかというと意図的に相手を喜ばせようとするニュアンスが強い場合に使うことが多いようです。



どちらが正しい言い回し?

1.青田買いが再び問題になっている。

2.青田刈りが再び問題になっている。


就職シーズンに、企業が優秀な学生を他社に取られないようにするために、早い時期から内定通知を出してしまうことを「青田買い」といい、1が正解です。

「青田買い」とは、まだ稲穂が青々としているうちに、収穫される米を見越して先物買いするという意味。
優秀な学生を青い稲穂にたとえて、先に押さえておこうという、どちらかといえばあまり良くない意味で使われる言い回しです。

「青田刈り」では、実をつける前の穂を刈り取ってしまうということになるので、意味が違ってきます。



どちらが正しい言い回し?

1.ケンケンガクガクの議論

2.カンカンガクガクの議論


議論が白熱して、意見が飛び交うさまを表したものですが、誤って使っている方も多いのではないでしょうか。
正解は2の「カンカンガクガク」で、四字熟語で「侃々諤々」と書き、みんなが遠慮なく意見を主張して議論するという意味があります。

「ケンケン」を使った四字熟語に「喧々囂々=ケンケンゴウゴウ」があり、多くの人が口やかましく騒ぐという意味の言葉があります。
このふたつの言い回しが入り混じって、誤りに気付かず使っている人が多いようです。



どちらが正しい言い回し?

1.あいつは、舌先三寸で相手をだました。

2.あいつは、口先三寸で相手をだました。


どちらも正しいような言い回しで、あやふやなまま使われていることが多いようです。
正しくは「舌先三寸」で1が正解で、「口先三寸」という言葉はありません。

「舌先三寸」は「言葉だけで心や中身が伴わないさま」という意味で、言葉巧みに相手をごまかす、悪い意味で使われます。



どちらが正しい言い回し?

1.僕らは、日本の将来を憂いている。

2.僕らは、日本の将来を憂えている。


「憂い」という名詞はあるが、「憂いる」という動詞はありません。
したがって、2の「憂えている(うれえて)」が正解です。

心配したり、そうなることを嘆き悲しむことを「憂える(うれえる)」といいますが、「憂いている」が正しいと思う人も多いのでは。



どちらが正しい言い回し?

1.願わくは、一流企業に就職したい。

2.願わくば、一流企業に就職したい。


「は」と「ば」の違いですが、1の「願わくは」が正解です。

「願わくは」は「願う」の文語形「願ふ」を名詞化した言葉「ねがはく」に「は」が付いた言葉で、「願うことは」「望むことは」という意味があります。

「願わくば」という言い回しは間違いですが、現在では、「願わくば」と使われることが多くなり、間違いとは言い切れなくなってきているのが現状でしょう。



どちらが正しい言い回し?

1.柔道界では極め付けの名選手だ。

2.柔道界では極め付きの名選手だ。


「極め付け」と「極め付き」は一字違うだけですが、「極め付け」という言葉は誤りで、「極め付き」が正しい言葉です。
したがって、正解は2です。

実力があり、優れた選手であることを表しているこの言い回しは、どちらもあやふやなまま使われていることが多いようです。
骨董品などに付いている鑑定書を「極め書き」と言い、この極め書きが付いていることを「極め付き」といったことから転じて、そのものに定評があることの言い回しに使われています。



どちらが正しい言い回し?

1.いまや押しも押されもせぬ名監督だ。

2.いまや押しも押されぬ名監督だ。


つい「押しも押されぬ」と言ってしまいがちですが、正解は1の「押しも押されもせぬ」です。
押しても押されても動じない人という意味で、実力があって他人に左右されず堂々としている人を表しています。

他人から「押されもしない」という意味で使わなければならないので「押されもせぬ」になります。



どちらが正しい言い回し?

1.偽装が明るみに出た

2.偽装が明るみになった


「明るみ」とは「明るい場所」のことで、明るい場所には「出る」もので「なる」ものではないですね。
ですので、正解は1です。

「明るみになる」という言い方はありません。
「なる」を使うのなら、「明らかになる」という使い方をするのが正解です。



どちらが正しい言い回し?

1.もう、手をこまいているわけにはいかない。

2.もう、手をこまいているわけにはいかない。


どちらが正しいかと聞かれたら、多くの人は「こまねく」と答えるのではないでしょうか。
正しくは2の「手をこまぬく」です。

「こまぬく」とは、「両手を胸の前で組み合わせる」ことで、中国の敬礼の動作を指していましたが、しだいに単に腕組みをすることを指すようになり「何もしないで傍観する」という意味になりました。

「こまぬく」よりも「こまねく」のほうが発音しやすいことから、誤用ですが「こまねく」という言い方が広まったようです。

なお、辞書によっては「こまねく」も誤りでないとしているものもあります。
ワードでも、どちらも「拱く」と変換されます。


◎使える!フレーズ集◎
【常套句】 じょうとうく
同じような場面で決まって用いられる文句。
決まり文句。
常套語とも言う。

言いにくいときの常套句≫

断りたい時の常套句≫


【社交辞令】 しゃこうじれい
世間づきあいを円滑にするために用いる、儀礼的なほめ言葉やあいさつ。
内実の伴わない空々しい言葉。
外交辞令とも言う。
「どうせ、社交辞令でしょ!」などと、悪く捉えることも多いが、ビジネスにおいては重要な要素のひとつでもある。

会った時には…≫

別れ際には…≫


【慣用句】  かんようく
二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表すもの。
「油を売る」「あごを出す」の類。
イディオム。慣用語。

慣用句間違い探し≫
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