敬語コラム


相手を説得するときに使う効果的なテクニックのひとつに、「身を乗り出して小声でささやく」というのがあります。
大切な商談をするときは、相手の横に座って身体を寄せて話せば商談がまとまりやすくなるという教えの、「わきの下で話せ」というヨーロッパのことわざもあるぐらいです。

いつでも、どこでも、はきはきとでは学生時代ならまだしも、ビジネスの現場では逆効果となる場合もありえます。
自分の気持ちを表現するのは、声の大きさではないということを覚えておきましょう。

よく話をするときや聞くときには、相手の目を見ろと言われますが、あまり目をジーと見つめると、相手も息が詰まってしまいます。
にらみつけるようなことはせず、適度に視線を外して会話するようにしましょう。
ただし、視線をキョロキョロさせたり、相手の後ろの方を見るなど、どこを見ているのかわからない態度をとるのは、相手をイライラさせてしまうのでやめましょう。

また、話しながら理由も無く、あちこち触るなど手を動かす、腕を組む、足を組むなども相手をさげすむ態度にとられるので厳禁です。


あいさつ編

誰もが気軽によく使う言葉に「どうも」があります。
挨拶やお礼を言うときなどでも「どうも」で済ます人がいますが、「どうも」だけでは挨拶にはなっていません。

「どうも」を使うのなら、「どうも、ありがとうございます」のように、「どうも」の後に言葉を付け加えましょう。
ただし、謝罪の場面では使ってはいけません。
「どうもすみませんでした」では軽すぎます。
謝罪する時は「どうも」の代わりに「誠に」という改まり語を使います。

「どうも」という言葉は、語源すらはっきりしていない不思議な日本語なので、ビジネスシーンでは多用しないほうが無難です。




敬語コラム


敬語を使う機会は、日常生活の中でも割と多いと思いますが、あえて使う必要が無い場合もあります。

歴史上の人物や、有名人などについて話す場合は、敬語は使いません。


「豊臣秀吉お建てになった城」⇒X
「豊臣秀吉が建てた城」     ⇒O

「夏目漱石さんの小説を拝読した」⇒X
「夏目漱石の小説を読んだ」   ⇒O

◎ポイント
 有名人の場合、直接話すときは敬語を使う。


慣用句やことわざなどには使いません。


「歯に衣をお着せにならない」⇒X
「歯に衣を着せない」    ⇒O

「背におなかはかえられません」⇒X
「背に腹はかえられません」  ⇒O

◎ポイント
 慣用句やことわざの動詞は、敬語に置き換えずに、そのまま使います。 
 また、「お・ご」もつけません。


慣用句まちがい探し


どこが間違い?

「ダメだと注意した矢先に、また同じ失敗を繰り返した」


「矢先」という言葉の意味は、「何かをしようとするちょうどそのとき」で、「始めようとする矢先」や「出かけようとしている矢先」というように使うのが正しい使い方。

一方、「注意した」は「してしまった=過去」であるので、過去に「矢先」という言葉を付けるのは違和感がある。
したがって、「矢先」という言葉を使うなら「ダメだと注意しようとした矢先に、失敗してしまった」などと使うのが正しい言い回しになる。


どこが間違い?

「後輩が風邪をひいて、熱にうなされているらしい…」


熱のためにウンウンうなっている状態を「熱にうなされている」と表現することがあるが、「うなされる」のは、熱ではなくて悪夢の方。
悪い夢を見て苦しげな声をあげることを「うなされる」という。

熱のためにウンウンうなっている状態は、「熱にうかされる」という言い回しが正しい。
高熱のために体がフワフワと「浮かされる」という感じを表現している。


慣用句まちがい探し


どこが間違い?

「この企画は通らなかったが、新規巻き返しで頑張ろう」


事業などに失敗し、一から出直してやり直さなければならない時に、「新規巻き返し」という言い回しをすることがあるが、「巻き返し」は元に戻すという意味で、全てをやり直すという意味の「新規」と連ねて使うのはおかしい。

正しい言い回しは「新規蒔き直し」で、「蒔き直し」の意味は「種を蒔いたが芽が出ないので、改めて種を蒔く」ことで、「改めてやり直す」ことを意味する。
この他、「新規巻き直し」も間違い。


どこが間違い?

「森田氏が知事に選出される公算が強い」


「公算」の意味は、その事柄が起こる確率、見込みのこと。
普通、確立は「大小」で表現し、「強い、弱い」とは表現しないもの。
したがって、「公算が強い」ではなく、「公算が大きい」が正解。

しかし、最近では「公算が強い」や「〜の公算になる」という使い方が増えているため、間違いとは言えなくなってきているようだ。


正しい日本語はどっち?


どちらが正しい言い回し?


1.彼女は誰にでも愛想をふりまいている。

2.彼女は誰にでも愛嬌をふりまいている。


正しくは2の「愛嬌をふりまく」で、「愛想をふりまく」という言い方はありません。

いつもニコニコと笑顔で挨拶したり、話しかけたりする人は「愛想がいい人」といわれます。
「愛想」とは「いつもにこやかに対応し、人付き合いがよい様子」のことで、他には「愛想笑い」や「愛想をつかす」などとも使います。

「愛嬌」もよく似た意味合いがありますが、「好感をもよおさせる柔らかな様子、ニコニコした愛らしさ」という意味があり、どちらかというと意図的に相手を喜ばせようとするニュアンスが強い場合に使うことが多いようです。


◎使える!フレーズ集◎
【常套句】 じょうとうく
同じような場面で決まって用いられる文句。
決まり文句。
常套語とも言う。

言いにくいときの常套句≫

断りたい時の常套句≫


【社交辞令】 しゃこうじれい
世間づきあいを円滑にするために用いる、儀礼的なほめ言葉やあいさつ。
内実の伴わない空々しい言葉。
外交辞令とも言う。
「どうせ、社交辞令でしょ!」などと、悪く捉えることも多いが、ビジネスにおいては重要な要素のひとつでもある。

会った時には…≫

別れ際には…≫


【慣用句】  かんようく
二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表すもの。
「油を売る」「あごを出す」の類。
イディオム。慣用語。

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