慣用句まちがい探し

どこが間違い?

「今度こそ、雪辱を晴らします」


TVのアナウンサーが、スポーツ中継で「今日こそ、この前の雪辱を晴らしてほしいですね」ということがあります。

「雪辱」には、恥をそそぐ、晴らすという意味が含まれています。
よって、「雪辱」と「晴らす」をつなげるのは、重複表現です。

「勝負に負けて受けた恥を、次に勝つことによってそそぐ」ことを、次の試合で「果たす」ということで、正しくは「今度こそ、雪辱を果たします」が正解です。


俗用・俗語


若い人に限ったことではありませんが、いわゆる「いまどきの言葉」をビジネスの現場でも使ってしまう人がいます。

他人の言葉遣いにそれほど神経質にならない人もいますが、逆に年齢、性別問わずに、言葉遣いにすごく厳しい人もいます。
言葉遣いがなっていないと、ビジネスが失敗に終わる場合が少なくなく、「社員の言葉遣いを教育できないような企業とは取引しないほうがよい」「OOという表現をされた時点で取引をする気がなくなる」と言う人もいます。

「いまどきの言葉」が口癖になってしまっていると、自分でも分からない内に使ってしまい、ビジネスが上手くいかなかった原因が、話し方にあったということにも気が付きません。
ビジネスの相手は、よほどの事がない限り、相手の話し方が悪いことをその場で指摘してはくれないからです。

相手を不快にする「いまどきの言葉」を覚えておいて、絶対に使わないように、また、つい使ってしまったら、すぐに訂正するようにしたいものです。


使ってはいけない「いまどきの言葉」

▼「とか」
「一週間後とかはご都合とかいかがですか?」「ご連絡とかいたしましょうか?」など、「とか」を多用する話し方で、「とか弁」とも呼ばれている。
口癖になりやすい言葉の一つで、あいまいな表現をする人という印象を与えてしまう。
「とか」を多用されると不快になる人が多い。

▼「半クエスチョン形」
会話中、無意味に語尾を上げて問いかけるような話し方。
聞いているほうは語尾をあげられるたびに反応しなければならず、不快に感じる。
多用すると、自信のない人というマイナスの印象を与えかねない。
使う人が意外に多く、年配者でも使う人がいる。

▼「じゃないですかぁ」
相手に無理やり同意を求めるニュアンスがあるこの話し方は、若年層に多い。
普段の会話の中で使う人が多く、口癖になりやすい。
「押し付けがましい」「なれなれしい」と受け取る人が多く、困惑する人も多い。

▼「OOになっております」
たとえば「こちらが説明書になっております」のように、丁寧な表現に聞こえるが、実は使う必要の無い言い回し。
「こちらが説明書です」と表現すればよく、もっと丁寧に表現する必要があるときは、「こちらが説明書でございます」と表現すればよい。
このような言い回しは「ファミ・コン言葉」と呼ばれている。

▼「僕的」「私的」
これらも最近よく耳にする言葉で、「私的には、こちらの意見の方がいいと思います」などのように使われているが、「的」はいらない。
軽い感じがして、信頼感を得られない印象がある。
ビジネスの現場では「わたくし」が大原則。


最近多い誤用敬語


敬語遣いで最も間違えて使われることの多い言葉に、「申す」という言い回しがあります。

例えば、「ただいま、部長が申されましたとおり…」という言い回しは間違いです。
「申す」はへりくだって言う謙譲語ですので、「今、わたくしが申しましたように…」というように自分自身(自分の行動)に使うのが正解です。
正しくは、「ただいま、部長がおっしゃいましたように…」という言い回しになります。

その他に、「結構」という言葉もよく間違えて使ってしまうことがあります。
例えば、なにかの順番を決めるときに「この順番で結構でしょうか?」というのは間違いです。
「結構です」は、こちらの問いかけに相手がOKを出すとき、すなわち、相手がこちらに返す言葉です。
ですので、この場合は「この順番でよろしいでしょうか?」という言い回しが正解です。


敬語コラム


相手を説得するときに使う効果的なテクニックのひとつに、「身を乗り出して小声でささやく」というのがあります。
大切な商談をするときは、相手の横に座って身体を寄せて話せば商談がまとまりやすくなるという教えの、「わきの下で話せ」というヨーロッパのことわざもあるぐらいです。

いつでも、どこでも、はきはきとでは学生時代ならまだしも、ビジネスの現場では逆効果となる場合もありえます。
自分の気持ちを表現するのは、声の大きさではないということを覚えておきましょう。

よく話をするときや聞くときには、相手の目を見ろと言われますが、あまり目をジーと見つめると、相手も息が詰まってしまいます。
にらみつけるようなことはせず、適度に視線を外して会話するようにしましょう。
ただし、視線をキョロキョロさせたり、相手の後ろの方を見るなど、どこを見ているのかわからない態度をとるのは、相手をイライラさせてしまうのでやめましょう。

また、話しながら理由も無く、あちこち触るなど手を動かす、腕を組む、足を組むなども相手をさげすむ態度にとられるので厳禁です。


あいさつ編


誰もが気軽によく使う言葉に「どうも」があります。
挨拶やお礼を言うときなどでも「どうも」で済ます人がいますが、「どうも」だけでは挨拶にはなっていません。

「どうも」を使うのなら、「どうも、ありがとうございます」のように、「どうも」の後に言葉を付け加えましょう。
ただし、謝罪の場面では使ってはいけません。
「どうもすみませんでした」では軽すぎます。
謝罪する時は「どうも」の代わりに「誠に」という改まり語を使います。

「どうも」という言葉は、語源すらはっきりしていない不思議な日本語なので、ビジネスシーンでは多用しないほうが無難です。



敬語コラム


敬語を使う機会は、日常生活の中でも割と多いと思いますが、あえて使う必要が無い場合もあります。

歴史上の人物や、有名人などについて話す場合は、敬語は使いません。


「豊臣秀吉お建てになった城」⇒X
「豊臣秀吉が建てた城」     ⇒O

「夏目漱石さんの小説を拝読した」⇒X
「夏目漱石の小説を読んだ」   ⇒O

◎ポイント
 有名人の場合、直接話すときは敬語を使う。


慣用句やことわざなどには使いません。


「歯に衣をお着せにならない」⇒X
「歯に衣を着せない」    ⇒O

「背におなかはかえられません」⇒X
「背に腹はかえられません」  ⇒O

◎ポイント
 慣用句やことわざの動詞は、敬語に置き換えずに、そのまま使います。 
 また、「お・ご」もつけません。


◎使える!フレーズ集◎
【常套句】 じょうとうく
同じような場面で決まって用いられる文句。
決まり文句。
常套語とも言う。

言いにくいときの常套句≫

断りたい時の常套句≫


【社交辞令】 しゃこうじれい
世間づきあいを円滑にするために用いる、儀礼的なほめ言葉やあいさつ。
内実の伴わない空々しい言葉。
外交辞令とも言う。
「どうせ、社交辞令でしょ!」などと、悪く捉えることも多いが、ビジネスにおいては重要な要素のひとつでもある。

会った時には…≫

別れ際には…≫


【慣用句】  かんようく
二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表すもの。
「油を売る」「あごを出す」の類。
イディオム。慣用語。

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